細菌の生物活性を利用したカキからのノロウイルス検査法の改良
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秋場哲哉、尾畑浩魅、林志直、森功次、野口やよい、永野美由紀、仲真晶子、甲斐明美、矢野一好
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東京都健康安全研究センター
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ウイルス性食中毒事件関連の検査において、推定原因食品からのノロウイルス検出が困難である要因の一つに、検査対象食品に含まれている食品由来の物質が、目的遺伝子の抽出あるいはPCR反応に対する妨害作用を及ぼしている可能性が考えられる。我々はこのような妨害物質の除去方法として細菌の生物活性を利用した前処理法を検討した。その結果、カキ乳剤に添加したノロウイルスの回収には、Proteus vulgarisを用いてカキ乳剤を処理した場合に最も高いウイルス回収率が得られた。厚生労働省通知による手法で得られた回収率の平均は、添加したノロウイルス GI/8、 GII/4とも0.2%であったのに対し、P. vulgarisを用いて処理を行った場合にはそれぞれ45.9%、21.3%に向上した。
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Keywords: |
ノロウイルス , カキ , 妨害物質 , 細菌 , 回収率 , 検出法 , |
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[PDF (249.3K)]
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