イヌの外耳におけるMalassezia 属菌の保有状況と分離株の分子生物学的解析
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千葉隆司1、畠山薫1、水谷浩志2、和宇慶朝昭1、高橋由美1、山田澄夫3、甲斐明美1、矢野一好1
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1東京都健康安全研究センター、2東京都動物愛護相談センター、3東京都健康安全研究センター (現)日本生活協同組合連合会
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Malassezia 属菌は、ヒトおよび動物の皮膚に常在する酵母であるが、近年、院内感染症を惹起した事例も報告されるようになってきた。そこで今回、東京都で収容された犬の外耳におけるMalassezia 属菌の保有状況と分離菌株の分子生物学的解析を試みた。 その結果、Malassezia 属菌は52頭のイヌのうち、33頭(63. 5%)から検出された。このうち、31頭(59. 6%)からrDNA塩基配列解析によりM. pachydermaitis と同定された株が分離された。分離31株は、ITS1領域を用いた分子系統樹解析により、5系統に分類された。また、52頭中3頭からM. japonica 基準株との間に高い塩基類似度を示す株が3株分離された。
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Keywords: |
酵母 , Malassezia 属菌 , イヌ , 分子系統樹 , |
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