化学物質総合管理による能力強化策に関する研究(その18)−TSCAにみる化学物質総合管理の情報共有公開システム−
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星川欣孝、増田優
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お茶の水女子大学 ライフワールド・ウオッチセンター
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この報文は社会で取り扱われる化学物質の包括的なリスクの評価や管理に関わる情報共有公開基盤の在り方に関する研究の第2報として、米国のTSCA (有害物質管理法) の情報共有公開システムを取り上げ、公開情報の透明性や市民アクセスの改善に係る所管当局の取組み、法律の規定や当局が運営するウェブサイトに収載される関連情報について論考する。そしてTSCAの情報共有公開システムの特徴として、EUのREACH規則の場合と同様に、社会で取り扱われる化学物質を実際に管理する個々の事業者が当局に提出するリスクの評価や管理に係る情報が情報共有公開システムの重要な情報になっていることおよび事業者が当局に提出する情報について企業機密情報 (CBI) に対する保護措置が備わっていることを指摘する。そしてこのような化学物質管理に関わる幅広い情報を社会各層で共有することがWSSDの2020年目標の達成の確認に必要であることを提言する。
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Keywords: |
化学物質総合管理 , 情報共有公開システム , 社会の管理能力強化 , TSCA , 化学物質審査規制法 , |
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[PDF (497.4K)]
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