化学物質総合管理に関する活動評価−2011年度企業活動調査結果−
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結城命夫、福田早希子、磯知香子、増田優
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お茶の水女子大学 ライフワールド・ウオッチセンター
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企業における化学物質総合管理の自主的な活動を促進することを目指して、2003年から開発してきた評価指標に基づいて企業活動の評価を毎年実施している。2011年度調査においては110社から回答が得られたが、評価の結果を最高100に換算した総合到達度で表すと平均は58であり前年度とほぼ同水準である。業種分野による到達度の差よりも同一業種分野内での企業間のばらつきが大きいことが特徴的で、この傾向はこれまでと大きく変わるものではなかった。 2011年度は全体の解析に加えて上位10社について事例研究として詳細に解析した。直近5年間の変化の状況を明らかにしつつ、実際に企業内で行われている活動を把握して対比を試みた。企業ごとに特徴のある活動を展開しているが、化学製品の提供を主な事業としている企業は世界的な自主管理活動であるレスポンシブル・ケア活動を基本において展開している。一方、電機系や機械・金属製品系の企業では調達やサプライマネージメントを念頭においた活動を展開するなどそれぞれの業態を踏まえつつ、化学物質総合管理の向上に実を上げていることが明らかになった。
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Keywords: |
化学物質総合管理 , 評価指標 , 評価軸 , 企業行動 , |
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[PDF (1657.8K)]
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