化学生物総合管理

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第3巻 , 第1号 , (pp.12-41)
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化学物質総合管理による能力強化策に関する研究(その5)‐未確定リスクの対処指針策定と評価能力強化の必要性‐
星川欣孝、増田優
お茶の水女子大学 ライフワールド・ウオッチセンター
化学物質総合管理による能力強化策に関する研究(その5)として、リオ宣言第15原則の予防的方策にかかわる日本およびEU、イギリスおよびカナダの取り組みを適用指針の策定に注目して調査した。また、予防的方策を適切に行使する前提が化学物質のハザード評価、曝露評価およびリスク評価を適切に行うことであることから、イギリスおよびカナダのリスク評価や化学物質管理の能力強化にかかわる取り組みについて調査した。これらの調査で日本以外のいずれの地域や国も、予防的方策の適用指針を政府の全体に適用する統一指針として策定したことが明らかになった。また、これらの地域や国は1992年6月のUNCEDにおけるリオ宣言やアジェンダ21の採択に呼応してリスク評価や化学物質管理の能力強化に計画的に取り組んでおり、予防的方策の統一指針の策定もその一環であったことが示された。このような政策課題に対する日本政府のこれまでの姿勢は不明確であり、第3次環境基本計画における予防的方策にかかわる記述を含めて、化学物質管理の国際調和の必要性が高まっている時代にふさわしい取り組みへと根本的に改める必要があることを提言する。
Keywords: 予防的方策 , 環境基本計画 , リスク管理 , 適用指針 , 化学物質総合管理 ,
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