化学物質総合管理に関する企業行動の評価‐サプライヤーとユーザーの比較‐
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窪田清宏、大塚雅則、高月峰夫、結城命夫、増田優
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化学物質評価研究機構、お茶の水女子大学、ライフワールド・ウオッチセンター
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要旨:企業における化学物質管理の現状と課題を把握するため、有害性評価、暴露評価、リスク評価及びリスク管理に係る取組みについてのアンケート調査を実施した。調査は、有害性情報等の科学的基盤の充実度(Science軸)、人材や組織の能力(Capacity軸)及び活動の実績及び取引関係者との連携や社会への情報公開の実施状況(Performance軸)という3つの軸に沿って実施した。サプライヤー(化学物質の供給側)とユーザー(加工、使用する需要側)に分けて解析した結果、有害性評価においては、サプライヤーはユーザーよりも自主的取組みが進んでいたが、その他の評価対象、特にリスク管理についての自主的な取組みは、ユーザーとサプライヤーは同程度であった。企業の取り組むべき課題としては、専門家の育成によるPerformanceの向上、科学的知見・情報に基づいたリスク評価の実施、市民とのコミュニケーションの促進、より広範囲な暴露評価の実施などが必要と考える。
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Keywords: |
Integrated chemicals management systems , Risk basis , Science axis , Capacity axis , Performance axis , |
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[PDF (500.4K)]
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