家庭洗剤用界面活性剤の生態リスク評価
|
三浦 千明・西山 直宏・山本 昭子
|
日本石鹸洗剤工業会
|
家庭用の洗浄剤類に使用されている界面活性剤の淡水中の水生生物へのリスクを評価した。予測無影響濃度(PNEC)は直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩ポリオキシエチレンアルキルエーテルおよびNN-ジメチルアミン=N-オキシドについては統計的手法によって導出された値を評価対象とした。ビス(水素化牛脂)ジメチルアンモニウム=クロリドについては河川水を用いた試験結果を基に求めたPNECを参照した。界面活性剤の推定環境濃度PECはモニタリングデータの解析および、化学物質の環境等への排出量の把握および管理の改善の促進に関する法律に基づく移動・排出量の集計結果からの推定によって求めた。推定値は下水処理による除去率と環境水による希釈を想定して算出した。今回の検討の結果、すべての界面活性剤においてPEC/PNEC比は1を下回っていた。従って、日本の河川環境においてはこれらの界面活性剤の使用による生態系へのリスクは低いものと考察した。
|
Keywords: |
Household detergent , Risk assessment , Environment , Ecological risk , |
|
[PDF (87.5K)]
|
|