要旨:化学物質や生物によるリスクの評価・管理、そして技術革新及びその社会・生活との係りなどについて、自己研鑽をつむ機会を提供することを目的にして「化学・生物総合管理の再教育講座」を開始した。専門機関・学会、NGO・NPO、マスメディア、企業、行政などの連携機関から100人近くの講師陣を迎え15科目を開講して、社会人を中心に5000人近い人々の受講を得た。平成17年度は、さらに消費者団体や地方自治体なども連携の輪に加え、51科目を開講予定である。 産業も経済もその国の教養の水準を超えることはできない。現代社会を支える産業・企業の活動や科学・技術の動きに関する教養は、21世紀の真の教養として必須である。そして、この教養の水準を高めるためには、専門職業人(プロ)がお互いに教えお互いに学ぶ「互学互教」が不可欠であり、「産学連携」を超えた「社学連携」が重要である。この公開講座は、「互学互教」と「社学連携」を旗印に21世紀の真の教養を涵養する場として、「知の市場」を形成しようとする挑戦である。 (化学生物総合管理 第1巻第1号(2005.1) 99-103頁)
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